2007年01月23日

ゲームクロック1

ゲームクロックの進行に関するルールはNFLとカレッジで異なっています。
どちらも試合時間の短縮を目標としてクロックに関するルールを変更しているのですが。。。
主な相違点としては、

1)アウトオブバウンズ後
 ボールキャリアがアウトオブバウンズになった場合、いったんクロックが停止するのはNFL・カレッジ共通ですが、クロックを作動させるタイミングが異なります。
 カレッジでは次のプレイのスナップ時(つまりプレー開始時)にクロックが動き始めるのに対し、NFLではレフェリーのレディフォープレーでクロックが動き始めます(ただし、前半の残り2分以内と後半の残り5分以内はスナップから計時開始)。

2)キックオフ
 キックオフのボールが飛んでいる間、カレッジではキックされた瞬間から計時されますが、NFLではボールがキャッチされた瞬間(エンドゾーン内で捕球した場合はエンドゾーンから出た瞬間)から計時されます。カレッジも昨年まではNFLと同じルールでしたが、時間短縮のためにルールが改定されました。

3)攻守交替後
 NFLでは攻守交替後(パント、キックオフ、ターンオーバーの後)は次のプレイのスナップから計時開始ですが、カレッジではレフェリーのレディフォープレーから計時が開始されます。この項目も昨年まではNFLと同じルールでしたが、時間短縮のためにルールが改定されました。

投稿者 Mat : 13:24

2006年05月14日

試合時間

 今年から日本の社会人リーグの試合時間が一部変更になり、プレーオフなどのトーナメント戦に関しては1Q15分計時(以下、15分計時)となります。 http://www.xleague.com/info/quarter_time.html

 NFLやNCAAの試合はもちろん、ナショナルチーム同士の試合も15分計時で行われていますし、学生日本一を決める甲子園ボウル、社会人日本一を決めるジャパンXボウル、学生と社会人の勝者が日本一を賭けて戦うライスボウルも15分計時です。

 高校や大学にスタンド付のスタジアムがある米国とは異なり、公共の施設を利用する日本では数多くの試合会場を確保することが難しいため、1会場で3試合を行うことが多いです。そのため、試合時間の短縮が必要であり、1Q12分計時での運営が主流となっています。ただ、プレーオフに入ると、1会場で行われるのは1試合か2試合となることもあって15分計時としたのかもしれません。一方、リーグ戦では1会場で3試合を開催することが予想されるため12分計時のままです。

 15分計時では、12分計時を基準にすると1Q分多くプレーすることとなるため、選手層の厚さや持久力の強化が、より重要になってきそうです。今回の変更を契機として、日本でも、大学・社会人の全ての試合を15分計時で行うようになればいいと思っています。

投稿者 Mat : 22:04

2006年04月22日

ルール改正

 毎年のことですが、NCAAフットボールのルールが改正されました。ここ15年に限っても、ルールが改正されなかったことはないと思います。今回の改正のなかで注目すべきは、リプレイによる判定見直しを原則的に行うように記載されたことと、試合時間を短縮するための改正点です。
 NCAAのDiv. 1Aのいくつかのカンファレンスではリプレイが導入されていますが、それはDiv. 1Aではテレビ中継されるゲームが多いためリプレイをするための映像を準備できるからです。一方、Div. 1AA等の下位のディビジョンではテレビ中継のあるチャンピオンシップゲームなどでリプレイが導入されている程度です。
 リプレイのたびに2分間程度にわたり試合が一旦中断しますし、NCAAのルールではリプレイオフィシャルがビデオによる確認が必要であると判断したプレーの全てをリプレイするため、リプレイの回数が制限されているNFLと異なり、リプレイが行われて試合が中断する回数が多いです。そういうこともあって、NCAAの試合時間は非常に長く、試合終了まで4時間を超えることはザラで、延長にもつれこんだ今年のオレンジボウルは5時間を超えました(CMを入れるためのオフィシャルタイムアウトの存在も試合時間が長くなる原因の一つです)。
 試合時間が4時間を超えるというのはいくらなんでも長すぎると考えたのか、NCAAは試合時間を短縮するためのルール改正として、キックオフ時の計時をボールがキックされた時点から開始することに変更しました(従来はキックした選手以外の選手がボールに触れた時点から計時開始)。その他にも、ハーフタイムを原則15分に短縮し(従来は20分)、攻撃権が入れ替わった後の計時を、スナップからではなくレディーフォープレイから開始するなどの改正をしました。
 NFLとNCAAではルールの違いがいくつかありますが、計時に関するルールの違いは非常に大きく、NFLではハーフタイムなどを含めても3時間程度で試合が終わることが多いです。計時に関する主な違いを書きます。
1. NFLではファーストダウンを獲得した際にも時計は止まらない(NCAAでは、いったん時計を止めて、レディーフォープレイから計時再開)
2. NFLでは、前半残り2分と後半残り5分以外では、選手がアウトオブバウンズになった場合には、いったん時計を止めるが、レディーフォープレーで計時を再開する(NCAAでは、次のプレーのスナップから計時再開)。
 競合する他のプロスポーツの試合時間が2~3時間程度であることから、試合時間が長すぎることでファンが奪われないように、NFLは試合時間の短縮を目指したのだと思います。

投稿者 Mat : 00:20 | トラックバック

2005年05月15日

引き分け Part5

 いまでこそ、プレーオフを行って決勝トーナメント進出チームを決めるようになりましたが、3年ほど前までは当該試合(引き分けに終わった試合)での攻撃チームによる獲得距離の大小で上位チームを決めていました。獲得距離が大きいチームの方が当該試合を優勢に進めていたというのがその理由だったのでしょうが、これは非常に非合理的な決め方のように感じます。なぜなら、フットボールにおいては、攻撃チームが距離を獲得することだけでなく、キックによって距離を稼ぐこと、ファンブルのリカバーやパスのインターセプトによって相手ボールを奪うことも勝利への重要なファクターなのですが、「攻撃チームによる獲得距離」にはこれらが全く反映されないからです。
 数年前に米国のコーチに、「日本では獲得距離の大小で最終順位を決するケースがある」と話したところ、信じられないとの答えが返ってきました。理由は上に書いたとおりで、そして「なぜ延長戦をしないんだ?」と話していました。延長戦を行えば、妹とキスするようなつまらない結末(引き分け)がなくなります。でも、いまだにリーグ戦で延長戦が導入されておらず非常に残念です(なお、決勝トーナメントではNCAAと同様のシステムの延長戦が行われています)。

投稿者 Mat : 12:14 | トラックバック

2005年05月14日

引き分け Part4

 ここまで延長戦のシステムについて書きましたが、日本では一部の試合を除いて延長戦がなく、同点で第4Qが終了した場合には引き分けとなります。
 日本では各リーグによって順位決定方法が異なり、たとえば、関東の大学のリーグ戦では、勝ちを勝点3、引き分けを勝点1、負けを勝点0とし、勝点の多いチームが上位となります。また、勝点が並んだ場合には当該チームの直接対決の勝者が上位となります。では、勝点で並んだチーム同士の対戦が引き分けに終わっていた場合にはどうなるのでしょう?
 この場合には、原則として抽選で順位を決めますが、もしその順位が決勝トーナメント進出のボーダーラインの場合には当該2チームによるプレーオフを行います。

投稿者 Mat : 16:24 | トラックバック

2005年05月13日

引き分け Part3

 一方、NCAA のルールでは野球の延長戦における10回表/裏のように両チームに平等に攻撃権が与えられ(これを延長節とよびます)、各延長節終了時に得点の多いチームが勝利となります。
 このとき、両者の攻撃はともに敵陣25ヤードからスタートし、得点が入りやすい状況としています。ちょうど、ソフトボール、少年野球や中学野球の延長戦で採用されているタイブレークルール(たとえば、無死満塁から攻撃開始など)と似ています。
 また、3回目の延長節からは、タッチダウン後のTFP(敵陣3ヤードからの攻撃)においてはキックによる得点を挙げることができず(キックを蹴ることは禁じられていませんが得点にはなりません)、「キック」よりも得点に至る可能性が低くなる「プレー」をさせることで早期決着を図っています。
 

投稿者 Mat : 21:58 | トラックバック

2005年05月12日

引き分け Part2

 NFLの延長戦(オーバータイム)のルールではタッチダウン、フィールドゴール、セーフティ-などどのような形であれ、先に得点を挙げたチームが勝利チームとなります。つまり、延長戦開始前にコイントスによって最初に攻撃権を得るチームを決め、通常の試合時間帯のように攻撃を続けたり、攻撃権を失う/放棄したりするやりとりをするなかで先に得点を挙げたチームが勝利するのです。そのため、最初に攻撃権を得たチームが相手に攻撃権を与えないまま攻撃を続け得点して勝利するというケースもよくあります。
 先に得点を挙げたチームが勝利チームとなるこのシステムでは最初に攻撃権を得たチームが圧倒的に有利であり、コイントスで勝敗が決まるようなものだ、と考える方も多いかもしれません。しかし、NFLの出した統計によると、最初に攻撃権を得たチームが勝利した確率は50~55%程度だそうです。意外な気もしますが、この理由は、キックオフ後の攻撃が自陣の深い位置からスタートした場合にダウン更新できずにパントによる攻撃権の放棄に追い込まれると相手チームの攻撃が敵陣からスタートすることもあることや、常にターンオーバーによって攻撃権を奪われる可能性があるからと思われます。
 もし、最初に攻撃権を得たチームの勝率が圧倒的に高くなるようであれば、すぐに延長戦のルールの改正の議論が巻き起こることでしょう。

投稿者 Mat : 21:10 | トラックバック

2005年05月09日

引き分け Part1

 球技には引き分けという制度がある競技とない競技とがあります。バレーボール、バドミントン、卓球、テニスなどのように複数セットの過半数のセットを取得することが勝利条件となっている球技には引き分けがありません。一方、野球、サッカー、フットボールなどは、競技団体の違いや大会形式の違い(リーグ戦orトーナメント戦など)によっては引き分けが存在します。
 アメリカで行われるフットボールでは、NFL、NCAAともに基本的には引き分けは採用されておらず、同点で第4Qを終了した場合には延長戦を行いますが、延長戦のシステムはNFLとNCAAで異なっています。
 フットボールの世界では昔から「引き分け=つまらない終わりかた」とされており、かつて引き分けが採用されていた頃のNCAAの試合では、たとえば、7点差で負けているチームが試合終了間際にタッチダウンで6点を獲得した後、TFP※(トライフォーポイント)の際に、2点を入れることを狙わずに、キックで1点を狙うような行為は「妹とキスするようなものだ」とたとえられていました。

※TFPはタッチダウンの後に引き続き与えられる攻撃機会で、敵陣3ヤード(NFLでは2ヤード)から1回の攻撃権が与えられ、キックを決めれば1点、パスやランでエンドゾーンに持ち込めば2点を獲得できます。また、守備チームがキックをブロックしたり、パスをインターセプトしたボールを攻撃側の自陣のエンドゾーンに持ち込めば守備側に2点が与えられます。

投稿者 Mat : 00:53 | トラックバック

2005年04月28日

反則の適用 Part4

 法律(特に民法)を勉強された方は、「罰退距離が異なるのに、反則距離を勘案せずに相殺するのはおかしい!」と思うかもしれません。たとえば、物損の交通事故の両方の車の損害金の合計額が10万円として、A車の過失が20%、B車の過失が80%であれば、A車の運転手が2万円、B車の運転手が8万円支払って過失を相殺しますよね。でも、フットボールでは違うのです。
 私もフットボールを始めた頃は「そんなのあり?」と思いましたが、そのうち「それが当然」と思うようになりました。というのも、守備側が5ヤードの反則を犯さなければ、攻撃側が10ヤードの反則を犯なかったかもしれない、と考えられるケースもあるからです。たとえば、守備側が「オフサイド」といって、プレーが始まる前にスタートして攻撃側の選手に向かっていったとします。その時点では攻撃側の選手は身構えていないわけですから、良い姿勢で守備側の選手にコンタクトすることができません。そのため、味方の選手を守ろうとして、守備側の選手を不正に掴んでしまうこともあるのです(ホールディングという反則です)。
 ここで、オフサイドは5ヤードの距離罰退、ホールディングは10ヤードの距離罰退が課せられる反則なのだから、距離を相殺して攻撃側を5ヤード罰退させろと考えることが妥当なのでしょうか?それでは、守備側は罰退距離の短い反則を意図的に犯して、攻撃側に罰退距離の長い反則を犯させるというアンフェアな行為を奨励することになりかねません。もちろん、インプレー中に発生する全ての攻撃側の反則と守備側の反則との間に、上記のような因果関係があるとは言えません。全く関係のないケースの方が多いのかもしれません。しかし、アンフェアな行為を奨励しないようにする必要があるゆえ、このような反則相殺規定になっていると推測しています(理由付けはあくまで推論です)。

投稿者 Mat : 08:21 | トラックバック

2005年04月27日

反則の適用 Part3

 では、ライブボール中に両チームが反則を犯した場合にはどうなるのでしょうか?たとえば、攻撃側のAチームが●という反則を犯し、守備側のBチームが▲という反則を犯した場合です。この場合には、両者の反則が相殺されて、攻撃側は同じ地点からその攻撃機会(Downとよびます)をもう一度行うことができます。つまり、両者に反則があったダウンが2nd Downであった場合には攻撃側は同じ地点から2nd Downを行うのです。
 フットボールでは反則は陣地を喪失させられることで罰せられることが多いです(これを罰退とよびます)。罰退の距離には、5ヤード、10ヤード、15ヤードの3種類があり、反則の種類によってそれぞれ定められています。
 では、もし2nd Downのライブボール中に、守備側のBチームが5ヤードの反則、攻撃側のAチームが10ヤードの反則を犯した場合にはどのように適用されるのでしょうか?
 この場合には、それぞれの反則の罰退距離に関係なく両者の反則が対等に相殺されて、反則が発生した2nd Downの攻撃が始まった位置から2nd Downを繰り返すことができます。

※反則による罰としては、距離罰退の他に、攻撃機会(ダウン)の喪失(Lost of Down)、相手に自動的にファーストダウンが与えられる(Automatic First Down)、粗暴な反則をした選手の退場などがあります。
※ フットボールでは攻撃権を得たチームに、まず4回の攻撃権が与えられます。攻撃チームはこの4回の攻撃の間に10ヤード前進すると、新たに4回の攻撃権を得ることができます(First Downをとる)。なお、1回で10ヤード前進したからといって、残った3回の攻撃権を次に持ち越せるわけではなく、次も4回の攻撃権が与えられるのです。この4回の攻撃のうち、1回目の攻撃を1st Down、2回目の攻撃を2nd Downとよびます。

投稿者 Mat : 00:37 | トラックバック

2005年04月26日

反則の適用 Part2

 サッカーやラグビーを見ていると、その位置で反則をとってもらった方が有利なのに、反則をとらない方が反則されたチームに有利であると審判が判断してプレーを流し(アドバンテージルール)、結果的に得点のチャンスを逸するというケースを見かけます。
 私が見た中で、反則されたチームがかわいそうだと最も感じたのは20年ほど前のラグビーの試合です。それは同点で迎えた後半終了間近に起こりました。自陣ゴール前まで迫られたチームがペナルティ(重い反則)を犯したのですが、主審は、攻撃側のチャンスが継続していると判断してアドバンテージを適用してプレーを流しました。そのまま、攻撃側がトライをとれば「めでたしめでたし」だったのでしょうが、結局、トライをとることができず、引き分け→抽選となってしまい、抽選の結果、最後のチャンスを逃したチームは負けてしまった、と記憶しています。
 反則地点はゴールポストの正面5メートルほどの位置でしたので、主審がアドバンテージをとらずに笛を吹いてペナルティをとっていれば、攻撃側はPG(ペナルティゴール)を成功させて3点を獲得して、野球でいうところのサヨナラ勝ちを収めることが出来た可能性が非常に高かったと思われます。負けてしまったチームはさぞかし無念だったのではないでしょうか。
 フットボールではこのような「ある種の」理不尽な出来事は起こりません。反則を適用した方が有利になる場面で反則を辞退することを選択してしまうこともたまにはありますが、それはあくまでも自分たちの判断で選択した結果なので「自己責任」ということで納得がいくように思います。

投稿者 Mat : 23:04 | トラックバック

2005年04月25日

反則の適用 Part1

 フットボールではインプレー中(ライブボール中)に反則があった場合に、審判がファウルマーカーと呼ばれる黄色い旗を反則地点に投げて反則があったことを知らせますが、その時点で笛が鳴らされてプレーが止まるわけではありません。かといって、サッカーやラグビーのように、プレーを止めない方が反則されたチームにとって有利であると「審判」が判断して流している(アドバンテージルール)わけではなく、その時点ではどちらに反則があったかを審判は示唆していません。それではいつ反則が適用されるのでしょうか?
 フットボールでは、反則が発生したプレーが終了した後、反則したチームと反則の種類を審判が両チームのベンチに伝えた後、審判は反則されたチームの選手に対して、反則を適用するのか、それとも反則の適用を辞退して(declined)プレーの結果をとるのかの選択をさせます。つまり、反則を適用した方が有利か、適用せずにプレーの結果を活かした方が有利かの選択権を「審判」が有するのではなく、「反則されたチーム」が有するのです。
 そのため、反則されたチームが、その反則のあったプレーでタッチダウンしたような場合には、その反則の適用を辞退して、タッチダウンとなったプレーの結果を活かすことができるのです。

投稿者 Mat : 23:22 | トラックバック

2005年04月23日

ルールの変遷 Part4

 フットボールの特徴として選手交替の自由度の高さがあります。フットボールにおいては、インプレー中でない限り、自由に、そして何度も選手を交替することができます。また、いったん退いた選手も制限なく再びプレーすることが認められています。そのため、人数の少ないチームを除いて、攻撃を担当する選手と守備を担当する選手とをそれぞれ設けるターンオーバー制が敷かれているのです。
 いまでは当たり前のように行われている自由な選手交替ですが、1940年までは制限付きで認められているにすぎませんでした。なぜ自由になったのでしょうか?それは第二次世界大戦の勃発により、各大学の選手の中にも戦地へ赴く者が増え、選手数が減ってしまったからです。つまり、従来のルールのように、いったん退いた選手の交替を制限していては試合の終盤にはフィールドに立つことのできる選手がいなくなり、試合の体をなさなくなってしまうからです。
 選手交替の自由度がフットボール以上に高い球技として、ハンドボール、アイスホッケーが挙げられます。これらはインプレー中にも選手交替が認められます。また、バスケットボールは選手交替の度に審判へ申告を行うという条件付きで何度も選手交替できます。バレーボールはバスケットボールとほぼ同様ですが、1セット毎に交替できる回数の上限が定められています。
 野球は審判に申告することで自由に選手交替できますが、いったん退いた選手が再びプレーすることはできません。ここが、バスケットボールとの大きな違いです。
 選手交替が厳しく制限されているのは、サッカーとラグビーでしょう。ラグビーでは、最近でこそ戦術的交替という自由な選手交替(ただし、最大で5人(?)まで)が認められるようになりましたが、ちょっと前までは傷病等以外の理由では選手交替することができませんでした。サッカーでは、最大3人までしか選手交替することができません。また、サッカー、ラグビーともに、いったん退いた選手が再びプレーすることはできません。
 こうしてみると、イギリス生まれのスポーツでは選手交替に制限が多く、アメリカ生まれのスポーツでは選手交替の制限が緩和されているといえるのかもしれません。

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2005年04月22日

ルールの変遷 Part3

 また、「より面白く」という観点からルールが改正されることも多く、この傾向はNFLのルール改正において、より顕著にあらわれています。
 密集の中で行われるラン攻撃よりも空中戦であるパス攻撃の方が見た目が華やかで、かつ、わかりやすく、また得点シーンも多く生まれるため、スタジアムの観客やテレビ観戦者に喜ばれる傾向にあります。したがって、興行性を重視するNFLでは、NCAAと比較して、パス攻撃を奨励するルールとなっているのです。
 たとえば、パスが投げられるまでは、守備側の選手は、パスをレシーブしようとする攻撃側の選手にコンタクト(体当たり)するなどして邪魔(Jam)することができます。Jamに関して、NCAAのルールでは基本的には相手選手を掴まなければ反則とはならない一方、NFLのルールでは、Jamはプレー開始時にボールが置かれていた地点と平行なライン(スクリメージライン)から5ヤード以内、かつ、コンタクトできる回数が1回に制限されているのです(違反するとIllegal Contactという反則が守備側に課されます)。

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2005年04月21日

ルールの変遷 Part2

 フットボールのルール改正は、「より安全に」という観点からされることがあります。たとえば、フットボールという競技の大きな特徴の1つである前方へのパス(forward pass)は初期のルールでは認められていませんでした。草創期のフットボールはラグビーに似た競技だったのです。
 しかしながら、草創期のフットボールは、今とは比較にならないほど衝突が激しく粗野な競技であったため、死者や重大な怪我人が多数出ていました。そのため、1905年、当時のセオドア・ルーズベルト大統領から禁止指令が出されたほどなのです。
 そこで、少しでも激突機会を軽減し、負傷する可能性を低減するために前方へのパスを導入しました。前方へのパスが導入されたことにより、守備側は自分たちの背後のエリアを意識せざるを得なくなり、そのために守備側の選手の数、そして各選手の意識が散らばるようになったのです。
 また、狭いスペースに多くの選手が集中することによる怪我の発生を避けるために、攻撃側はプレイ開始時にボールが置かれている位置と平行なライン(スクリメージライン)上に少なくとも6人(現在は7人)の選手を配置しなければいけないとの規定が作られました。それ以前のルールでは攻撃側の人員配置が自由であったため、攻撃したい位置に人数を集中することができ、それに対応するために守備側もその位置に人数を集中しており、結果、攻守ともに狭いスペースに多くの選手が集中していたのです。

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2005年04月20日

ルール変遷の本 Part1

 最近、フットボール誕生(19世紀後半)から現在までのルールの変遷を書いた本を読んでいます。著者は、米国の某大学のフットボール部のヘッドコーチを15年間、NCAA(全米大学体育協会)のフットボールルール委員会(NCAA Football Rules Committee)の委員を長年務めていた人です。B5判600ページの英語で書かれた本で、ルールが改正されるに至った理由と改正点が年毎の時系列で書かれており、なかなか読みごたえがある本です。
 フットボールのルールは改正されない年がないといってよいほど毎年改正されており、それは現在に至るまで続いています。これほどルールが改正されるスポーツは、フットボールの他にはラグビーぐらいなのではないでしょうか?
 また、NCAAのルールとNFLのルールとでは若干の違いがあります。日本ではNCAAのルールが採用されており、国際試合でもNCAAのルールが採用されています。バスケットボールにおいて、五輪などで採用されている国際ルールとNBAのルールとでは若干の違いがあるのと似ています。
 余談になりますが、フットボールの世界選手権(W杯)が1999年(イタリア大会)、2003年(ドイツ大会)と2度開催されており、次回は2007年に開催される予定です(開催地未定)。過去2度の大会では、アメリカ、カナダという2つの強国が出場していなかったとはいえ、日本が2連覇を果たしています。

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